3Dプリンターとは?造形方式やその特徴比較!

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3Dプリンターとは?造形方式やその特徴比較!

3Dプリンターと一口に言っても、様々な造形方式があります。3Dプリンターはどのような造形方式があり、どのような分野で活躍しているのでしょうか。家庭用3Dプリンターと業務用3Dプリンターでどのような違いがあるのでしょうか。そこで今回は、3Dプリンターの造形方式の特徴を比較してみたいと思います。3Dプリンターは私たちの暮らしにどのような変化をもたらすのでしょうか。

家庭用3Dプリンターと業務用3Dプリンターの造形方式の違い

家庭用3Dプリンターと業務用3Dプリンターの造形方式の違い
家庭用3Dプリンターと業務用3Dプリンターでは造形方式に違いがあります。家庭用3Dプリンターと業務用3Dプリンターの一番の違いは何なのでしょうか。

家庭用3Dプリンターの造形方式

家庭用3Dプリンターでは「熱溶解積層方式」と「光造形方式」の2種類の造形方式が採用されています。以下に熱溶解積層方式と光造形方式の造形方法を示します。

熱溶解積層方式の造形方法

熱溶解積層方式では、フィラメントという220℃付近で融解する材料を溶かして、ミルフィーユのように1層ずつフィラメントを重ねて造形物を出力します。熱溶解積層方式は比較的安価な製品に採用されている造形方式です。

光造形方式の造形方法

光造形方式では、紫外線硬化樹脂に紫外線を照射して、樹脂を固めて造形物を出力します。光造形方式は家庭用3Dプリンターのなかでも比較的高価な製品が多いです。

熱溶解積層方式と光造形方式のメリット・デメリット

「熱溶解積層方式」「光造形方式」どちらの造形方式にもメリット・デメリットがあります。以下に熱溶解積層方式と光造形方式のメリット・デメリットを示します。

造形方式 メリット デメリット
熱溶解積層方式 ・フィラメントが安い
・フィラメントの入手が容易
・本体価格が安価 ・光造形方式よりも精密度が落ちる
・出力に時間がかかる
光造形方式 ・精密な造形がかのう
・流線型の造形が可能
・造形時間が短い ・本体価格が高い
・樹脂が効果
・樹脂の入手が困難

熱溶解積層方式と光造形方式それぞれメリット・デメリットがありましたね。3Dプリンターを購入する際は、購入した後の「ランニングコスト」も考慮する必要があります。さて、業務用の3Dプリンターはどのように造形するのでしょうか。

業務用3Dプリンターの造形方式

3Dプリンターとは?造形方式やその特徴比較!
業務用の3Dプリンターの造形方法は様々です。以下に業務用3Dプリンターで採用されている造形方式を示します。

造形方法 特徴
熱溶解積層方式 フィラメントを溶かして積層する ・ランニングコストが安い
・フィラメントの種類が豊富
光造形方式 紫外線硬化樹脂に紫外線をあて造形する ・精度が高い造形ができる
粉末焼結積層造形方式 粉末にレーザーを照射し、造形する方法です ・金属樹脂を扱うことができる
材料噴射方式 ノズルから光硬化樹脂を噴射して、造形と同時に噴射された樹脂を固めながら造形する方式です ・フルカラー印刷に対応している
・2種類の材料を混ぜ合わせて造形できる
結合剤噴射 石膏やセラミック素材に接着剤をつけて固める方式。 ・フルカラー印刷に対応している

業務用の3Dプリンターでは石膏やセラミック素材、金属フィラメントなどを扱うことができるのが特徴の1つです。また、造形サイズも大きく、自動車部品の試作品なども作ることが可能です。これら業務用の3Dプリンターでは他にどのような特徴があるのでしょうか。

業務用3Dプリンターの特徴と運用方法

業務用3Dプリンターでは様々な種類の材料を利用することができましたね。実際企業ではどのように3Dプリンターを運用しているのでしょうか。業務用3Dプリンターの特徴と運用方法について紹介します。

開発期間と費用の削減

企業が業務用3Dプリンターを導入する目的の1つに「経費の削減」が挙げられます。職人さんがフライス盤や旋盤を使って行っていた金型作りも、金属材料を利用できる業務用3Dプリンターを使用すれば、コストを大幅に削減することが可能です。

PDCAと品質の向上

3Dプリンターを導入することにより、PDCAサイクルも改善され、製品の品質と品質管理も向上します。業務用3D プリンターは製品の開発プロセスまで抜本的に変革する製品となるでしょう。

3Dプリンターで仮設住宅が建設できる!?

業務用3Dプリンターで今後どのようにモノづくりが変わるのかどうか気になるところですよね。海外では既に3Dプリンターを利用して住宅やビルを作っています。地震大国日本では、3Dプリンターだけでは、耐久性と法律の問題で、住宅を建てることができないのが現状です。しかし、大地震が起きた時の仮設住宅などへの利用が検討されています。今後、法整備が進み、業務用3Dプリンターの精度が向上すれば、住宅も簡単に建てることができるかもしれませんね。

家庭用は趣味を!業務用は生活を明るくしてくれる!

家庭用3Dプリンターは趣味をより楽しくする製品となり、業務用3Dプリンターは私たちの生活を豊かにしてくれる製品となりそうですね。家庭用3Dプリンターや業務用3Dプリンターでお困りの際は、SK本舗にご相談ください。

3Dプリンターで何ができる?最低限知りたい基礎知識と造形方法・活用法!

3Dプリンターは業務用3Dプリンターを含めると、様々な造形方法が存在します。一般的な家庭用3Dプリンターでは「熱溶解積層方式」と「光造形方式」の2種類が一般的です。しかし、業務用の3Dプリンターでは高精度を求めた造形方式を採用しています。そこで今回は、家庭用3Dプリンターができる4つの活用法と、業務用3Dプリンターができる3つの用途を紹介します。3Dプリンターを利用することで、私たちの生活にどのような彩を与えてくれるのでしょうか。

家庭用3Dプリンターでできること

家庭用3Dプリンターと、業務用3Dプリンターでは用途が大きく異なるケースがあります。そこで、家庭用プリンターと業務用3Dプリンターそれぞれの主な用途を紹介します。

家庭用プリンターの主な用途

業務用3Dプリンターの活用法を理解するには、家庭用3Dプリンターの用途を把握する必要がありそうです。家庭用プリンターを購入する目的はそれぞれ異なりますが、主に以下の目的で購入する方が多いようです。

・子供の学習目的
・ハンドメイド製品制作
・CADのテストプリント
・3Dプリンターの理解を深めるため

家庭用3Dプリンターでも、本格的な造形物を制作することが可能ですが、主に、簡単な構造物の制作や、お子さんの学習理解を深めるために利用している方が多いようです。家庭用3Dプリンターで「CADの概念」を理解して、設計などの仕事に就く方も年々増加しているようです。

業務用3Dプリンターの主な用途

業務用3Dプリンターの造形方式は家庭用3Dプリンターの造形方式よりも多く存在しています。以下に業務用3Dプリンターの用途と造形方式を示します。

業務用3Dプリンターの用途
・機械部品の制作
・歯科モデルの制作
・建築モデルの制作

造形方針種類
・熱溶解積層方式
・光造形方式
・材料噴射
・粉末床溶融結合方式
・結合剤噴射

業務用のプリンターでは主に以上で挙げた方式でプリントアウトします。以上で挙げた方式では具体的に、どのような活用事例があるのでしょうか。

業務用の3Dプリンターの用途と活用法事例!

業務用の3dプリンターは工場などで車の部品や家の模型など様々な活躍!
業務用の3Dプリンターは幅広い造形物の出力が可能です。工場やモノづくりの用途によって出力する方法が異なります。そこで、業務用の3Dプリンターの用途と活用事例を紹介します。

熱溶解積層方式で可能な造形物

熱溶解積層方式は家庭用プリンターで多く利用されている製品ですが、業務用の3Dプリンターでも熱溶解積層方式のプリンターを利用することがあります。熱溶解積層方式はフィラメントという樹脂を溶解して、層を重ねることで造形物を制作する方法です。以下に熱溶解積層方式のプリンターで造形できる製品を示します。

・精密部品モデル
・冶具作成(工場で使う金具)
・靴モデル
・建築モデル

熱溶解積層方式の業務用3Dプリンターでは、設計事務所で建築モデルの制作に使用されているケースがあります。大量生産にはむいていいませんが、クオリティの高い造形物が手軽に制作できるので、建築業者でも人気の3Dプリンター造形方式です。

光造形方式で可能な造形物

光造形方式も熱溶解積層方式でも多く利用されている方式です。光造形方式は紫外線硬化樹脂に紫外線を照射して造形する方法です。業務用では、以下の分野に利用されています。

・自動車部品モデル
・ジュエリーモデル
・フィギュア制作
・アクセサリー制作

業務用の光造形方式のプリンターでは、ハンドメイド制作のパーツなどを制作している業者が多いようです。クオリティの高い造形物の制作が可能です。

材料噴射方式で可能な造形物

材料噴射方式はノズルから光硬化樹脂を噴射して、造形と同時に噴射された樹脂を固めながら造形する方式です。以下に材料噴射方式が活用されている造形物を示します。

・ゴムライク製品の試作
・フルカラー印刷
・医療機器

材料噴射方式ではフルカラー印刷が可能で、ゴムライク製品や医療部品に使用されることがあります。フルカラー印刷ができるので、クリエイティブな造形物の印刷も可能です。

粉末焼結積層造形方式

この造形方式では金属材料を使用することができるので、強度がある造形物を制作することが可能です。粉末にレーザーを照射し、造形する方法です。最終モデルの制作まで作ることが可能です。以下に粉末焼結積層造形方式が利用されている造形物を示します。

・バイク部品
・レーシングカー部品
・自動車部品

粉末焼結積層造形方式は金属材料を利用できる点が大きなメリットになっています。金属材料が利用できれば、耐久性が求められる自動車関連部品などのテスト部品を造形することが可能です。業者ではこのモデルの3Dプリンターが多く導入されているようです。

家庭用は理解を深めるために!業務用は耐久性がある造形物を!

家庭用は理解を深めるために!業務用は耐久性がある造形物を!

家庭用3Dプリンターでは、3Dプリンターの知識や構造を理解して、業務用のプリンターでは製品のテストモデルや、耐久性が求められる機械部品の製品を制作することが可能です。いきなり業務用の3Dプリンターを購入するのではなく、最初は家庭用3Dプリンターから勉強することをおすすめします。3Dプリンターについてお困りの際はSK本舗に問い合わせてみましょう。

3dプリンターのデータ作成方法とオススメ作成ソフト3選

3Dプリンターを購入しても、3Dデータ作成ソフトの技術がなければ、思うような造形物を出力することはできません。3Dプリンターを購入しても、3Dデータ制作ソフトの扱いで挫折をしてしまう方が多いようです。いきなり操作が難しいプロ向けの3Dデータ作成ソフトを使用しても、使いこなすには時間がかかります。そこで今回は3Dデータ作成方法と、おすすめ3Dデータ作成ソフトを3つ紹介します。初心者でも3Dデータは作成することができるのでしょうか。

3Dプリンターのデータ制作概要

3Dデータ作成に使えるソフトはたくさん存在しますが、データ作成の基本的な概念は共通しています。そこで3Dプリンター用のデータ作成の概要を説明します。

3Dデータ3つの作成方法とその特徴

3Dデータは「CAD」「3DCG」「スキャナ」の3つの方法で作成することが可能です。用途に適した3Dデータソフトを選ぶことが重要です。そこでこれら3つの3Dデータソフトの特徴を紹介します。

CAD系ソフトのメリット・デメリット

CAD系3Dデータソフトは、基本となる図をスケッチします。スケッチした2次元の図を立体にすることで3Dデータを作ることができます。スケッチした図は何も物体が存在しない空間としても扱うことができます。一般的なCAD系3Dデータ作成ソフトは物質と空間を組み合わせて、3Dデータを制作します。以下にCAD系3Dデータソフトのメリット・デメリットを示します。

メリット

  • 高精度の部品の製造が可能
  • 無料で使用できるソフトが多い
  • 耐久性の検査なども可能

デメリット

  • 扱いが難しい
  • 英語表記のソフトが多い

最初は入門者向けの操作が簡単なソフトを選ぶことをおすすめします。複雑な造形物の制作は3Dデータ作成に慣れてきてからのほうがよいでしょう。

3DCG系ソフトのメリット・デメリット

3DCGソフトを使って3Dデータを制作することもできます。3DCGソフトは初心者には難易度が高いと思われがちですが、入門者用のソフトは比較的簡単に3Dデータを制作することが可能です。3DCG系ソフトはフィギュア制作などに使用されている場合が多いです。流線型の造形物の制作に向いています。以下に3DCG系ソフトのメリット・デメリットを示します。

メリット

  • 流線型のデータ制作が可能
  • 比較的操作が簡単

デメリット

  • 精密部品のデータ制作には向かない
  • 有料ソフトが多い

3DCGはフィギュア制作に使用される場合が多く、CAD系のソフトとは異なり、センスが求められるソフトです。精密部品のデータ制作には向きませんが、趣味でフィギュア制作に使用するならおすすめのソフトです。

3Dスキャナのメリット・デメリット

3Dスキャナを使用して3Dデータを制作することができます。3Dスキャナの特徴はすでにある造形物をデータにする点です。一見メリットが内容に見えますが、1点ものの商品を量産する際に、3Dスキャナを使用すれば、簡単に同じデータを作成することができます。3Dデータをゼロから作る手間を省いてくれます。以下に3Dスキャナのメリット・デメリットを示します。

メリット

  • 操作が簡単
  • データ制作の手間を省いてくれる

デメリット

  • スキャナ本体の価格が高い
  • スキャンしたデータに誤差が生じる場合がある

3Dスキャナで3Dデータ制作を検討している方は、CADや3DCG系のソフトの扱い方もある程度把握しておかなければ、データを修正することが難しいでしょう。

2019年おすすめ3Dデータ作成ソフト3選!

3Dプリンターとは?造形方式やその特徴比較!

ここまでは3Dデータ制作方法を紹介してきました。ここからは、初心者でも扱うことができる3Dデータ作成ソフトを5つ紹介します。

Tinkercad(ティンカーキャド)

Tinkercad(ティンカーキャド)は子供から大人まで、誰でも簡単に3Dデータを制作することができるAutoDesk社が提供している3Dデータ制作ソフトです。チュートリアルがあるので、指示に従って操作すればすぐに覚えることができます。また、クラウドベースで作業ができるので、仲間と共同で3Dデータを作成することが可能です。CAD系ソフトの基本的な概念が詰まっているので、これからCADを勉強してみたい人にはおすすめのソフトです。

Fusion360

Fusion360もAutoDesk社から配信されている人気のCAD系ソフトです。Fusion360では、本格的な精密部品の設計を最終工程まですべて通して完結することが可能です。プロ仕様のCADのなかでも、比較的操作も簡単で、Fusion360を導入している企業や個人事業主が多いです。また、スタートアップ企業では無料でソフトを利用できます。これからビジネスに向けて、CADを本格的に勉強する人におすすめのソフトです。

a5Blender

Blenderは3DCG系の人気ソフトです。モデリング機能やアニメーション機能、シミュレーション機能など様々な機能が詰まっています。操作性は若干慣れるまで時間がかかるという意見が多いようですが、専門書などが多数販売されていますので、安心して利用できるソフトです。フィギュア制作に使用している方が多いようです。

クラウドベースで作業できる3Dデータ作成ソフトを選ぼう!

モノづくりは1人で作業するケースのほうが少ないです。ビジネスでは様々な人と一緒によいものを作り上げていきます。3Dデータ作成ソフトもいろいろな人と一緒に作業できるクラウドベースのソフトを使用することをおすすめします。使用している3Dプリンターと、用途を決めて、適正にあったソフト選びができれば理想的ですね。3Dプリンターについてお困りの際はSK本舗に問い合わせてください。

家庭用光造形3dプリンターの比較!おすすめはどれ?原理や仕組みも紹介

安価な熱溶解積層方式(FDM)の家庭用3Dプリンターを利用している方が多いようですが、最近は10万円以下で購入できる、家庭用光造形方式の3Dプリンターユーザーが増えてきました。
光造形方式の3Dプリンターは20万円~50万円の価格帯の製品が主流でした。しかし、10万円以下の価格帯の家庭用光造形方式の3Dプリンターが目覚ましい勢いで進出しています。そこで今回は、光造形方式の原理や仕組みと、おすすめの家庭用光造形方式の3Dプリンターを紹介します。

家庭用光造形方式の3Dプリンターの原理と仕組み

光造形方式の3Dプリンターと言っても様々な機種があり、造形方式も異なる場合があります。家庭用光造形方式の3Dプリンターでは「SLA(ステレオリソグラフィー)」と「DLP(デジタルライトプロセッシング)」の大きく2種類に分類することができます。それぞれどのように造形するのか説明します。

SLA方式の造形方法

光造形方式の3Dプリンターは、紫外線硬化樹脂に紫外線を当て、造形する原理となっています。そのなかで、SLA方式は、タンクに入っている紫外線硬化樹脂に上から紫外線を照射して、造形する方法です。20万円以上の光造形方式のプリンターではSLA方式を採用している場合が比較的多いです。

DLP方式の造形方法

SLAは紫外線を上から照射して樹脂を硬化させましたが、DLP方式ではプロジェクターを使用して下から紫外線を照射します。造形物はプラットフォームに吊り下げられながら、樹脂が硬化するたびに、上に引き上げられます。10万円以下の価格帯の光造形方式の3DプリンターはDLP方式を採用している場合が多いです。

SLA方式とDLP方式どちらがよいの?

同じ光造形方式の「SLA方式」と「DLP方式」ですが、それぞれ特徴があります。そこでSLA方式とDLP方式の3Dプリンターの特徴を示します。

SLA方式とDLP方式の特徴

SLA方式とDLP方式のプリンターではどのような違いがあるのでしょうか。以下にSLA方式とDLP方式の特徴を示します。

造形速度 解像度 造形物強度
SLA 〇 ◎ △
DLP ◎ 〇 △

DLP方式のほうが、造形速度が早い製品が多いです。造形物の解像度はSLA方式のほうが比較的よい製品が多いようです。造形物の強度はどちらも熱溶解積層方式の造形物に比べると劣ります。

光造形方式はフィギュア制作におすすめ!

光造形方式の造形物は紫外線の影響を受けやすく、強い紫外線を長時間充てると、色や強度が失われる場合があります。近年研究も進み、劣化が少ない光硬化樹脂が開発されていますので、今後は耐久性や耐候性がある新しい樹脂も登場するでしょう。

2019年!光造形方式の家庭用3Dプリンターで物流が変わる!?

3Dプリンターとは?造形方式やその特徴比較!
3Dプリンターで生活にどのような変化が生じるか、製品を購入する前に考える必要がありそうです。家庭用3Dプリンターで出力できるサイズには限界があります。3Dプリンターは今後「物流を変革する製品」になりえるといっている方もいます。ネットショップで商品を購入しても、家に届くまで時間がかかりますよね。しかし、3Dプリンターで出力できる商品はデータをダウンロードするだけです。配達員が自動車で商品を運ぶ手間が省けるということですね。そこで、重要になるのが、3Dプリンターの「造形速度」と「造形サイズ」です。造形速度が早ければ、大きな造形物でもすぐに出力できます。これから光造形方式の家庭用3Dプリンターを購入する方は、解像度と一緒に「造形速度」と「造形サイズ」の数値に注目してみるとよいでしょう。

令和元年!2019年おすすめ家庭用光造形方式3Dプリンター5選

令和元年!2019年おすすめ家庭用光造形方式3Dプリンター5選

令和元年となる今年2019年は、家庭用光造形方式の3Dプリンターに注目が集まっているようです。費用対効果がすぐれている製品が次々と登場しています。そこで2019年おすすめの光造形方式3Dプリンターを5機種紹介します。

Phrozen Shuffle

「Phrozen Shuffle」はコストパフォーマンスが良好な光造形方式の3Dプリンターで、10万円台で購入できます。こちらの家庭用光造形方式3DプリンターはDLP方式を採用しております。造形速度は「30mm/h」となっており、高価格帯の3Dプリンターと比較しても遜色ありません。また解像度も高く、高精度の部品を造形することが可能です。以下にPhrozen Shuffleのスペックを示します。

造形速度 30mm/h
XY解像度 47μm
Z解像度 10μm
造形サイズ 12×6.8×20cm

光造形方式のプリンター共通の注意点が「サポート材と出力する向き」です。光造形方式の造形時間はZ軸の高さに比例して長くなるので、長い造形物はデータを横にして出力するようにします。この機種は、樹脂の入手や本体のメンテナンスを考慮された、安心安全の製品に仕上がっています。2019年おすすめの家庭用光造形方式3Dプリンターの1つです。

ANYCUBIC PHOTON

「ANYCUBIC PHOTON」は5万円台で購入できる家庭用光造形方式3Dプリンターです。この機種の特徴は価格です。この機種の登場で、低価格帯の光造形方式3Dプリンターに注目が集まりました。今までなら手が出ない光造形方式を手軽に楽しめるという意見がとても多いようです。解像度や造形サイズなども、高価格帯の光造形方式のプリンターに比べても引け劣らない仕様となっています。以下にANYCUBIC PHOTONのスペックを示します。

造形速度 20mm/h
XY解像度 47μm
Z解像度 10μm
造形サイズ 115×65×155mm

造形サイズと造形速度が他の機種と比べると若干数値が低いですが、光造形方式のプリンターを気軽に遊ぶには十分なスペックとなっています。光造形方式の3Dプリンターの入門機としての位置づけになっているようです。こちらの商品も2019年人気が伸びる機種となりそうです。

ノーベル1.0A

ノーベル1.0Aは大手3Dプリンターメーカー「XYZプリンティング」から発売されているSLA方式を採用した光造形方式のプリンターです。XYZプリンティングの光造形方式のメイン機種となっています。以下にノーベル1.0Aのスペックを示します。

印刷方式 SLA
積層ピッチ 0.025/0.05/0.1mm
XY軸分解能 0.13mm
造形サイズ 128×128×200mm

ノーベル1.0Aは、メーカーのサポート体制は万全ですが、本体価格が高いのがネックです。造形サイズが大きいので、本格的なフィギュア制作に向いている機種です。

Sparkmaker

「Sparkmaker」はクラウドファンディングで注目され、製作販売された光造形方式の家庭用3Dプリンターです。この機種の特徴は机の上に置いて作業ができるほどコンパクトに設計されています。

造形速度 8~15 S/層
XY解像度 100μm
Z解像度 20μm
造形サイズ 98×55×125mm

解像度も造形サイズも他の機種と比べると劣りますが、本体価格が2万円台で購入することができます。光造形方式の3Dプリンターの仕組みを勉強したい方にとってはコストパフォーマンスが優秀な機種と言えるでしょう。

Phrozen Shuffle XL

「Phrozen Shuffle XL」は「Phrozen Shuffle」の上位機種と認識してよいでしょう。Phrozen Shufflと比べ、造形サイズが大きくなっています。解像度も良好で、30mm/で出力してくれます。価格も10万円台で購入でき、費用対効果も抜群といってよいでしょう。以下にPhrozen Shuffle XLのスペックを示します。

造形速度 30mm/h
XY解像度 75μm
Z解像度 10μm
造形サイズ 19×12×20cm

Z軸200mmを超える光造形方式の3Dプリンターは、30万円を超える製品が比較的多いです。「Phrozen Shuffle XL」は大きいサイズの精密部品などの制作に最適でしょう。2019年おすすめの光造形方式の家庭用3Dプリンターです。

2019年は低価格スペック光造形方式3Dプリンターに注目!

2019年は低価格スペック光造形方式3Dプリンターに注目!
2019年は光造形方式の家庭用3Dプリンターの低価格帯の製品人気が高まりそうですね。操作が難しい低価格帯の光造形方式のプリンターでも、先駆者たちが試行錯誤したセッティングや出力のコツなどの情報がブログなどにたくさん掲載されていますので、安心して扱えます。低価格帯の光造形方式プリンターでも十分満足いく造形物を出力することは可能です。光造形方式の特徴をしっかりと把握して、後悔のないプリンター選びができれば理想的ですね。3Dプリンターについてお困りの際はSK本舗に問い合わせてみましょう。

IPA洗浄と出力物の亀裂/損傷との関係性

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IPAは3Dプリンターの出力物の亀裂/損傷の原因となり得るか?

 

こちらの英文記事を参考に日本語でまとめてみました。一部改変しています。

https://ameralabs.com/blog/can-ipa-cause-cracks-sla-3d-prints/

 

光造形機 3Dプリンターの洗浄には『IPA(イソプロピルアルコール)』が多く使用されており、実際3Dプリンターにどのような影響を与える可能性があるかを知っている人はほとんどいません。この記事では、そんなIPAが普段の3Dプリンターへどのような影響を及ぼすかについてご紹介致します。

 


最近オンラインのコメントにて、多種多様な3Dプリンター用の樹脂を使用した際に部品が劇的に収縮(dramatic shirinkage)することを懸念している人がたくさんいることに気づきました。これは原料による自然な硬化反応とは異なる収縮といえます。

 

硬化の際に印刷部分が収縮すると、通常、圧力が最大にかかる箇所に亀裂が発生します。例えば、そのようなスポットは、「T」ジョインツのような厚い壁から薄い壁への突然の遷移、すなわち、より薄い壁の方が、厚い壁に対して垂直であるときに起こりえます。このような圧力によるクラック(stress-based cracks)の原因は非常に多様であり、間違いなく別のブログ記事にするだけの価値がありますので、それについては今後また記事を上げたいと思います。

この実験でのこの収縮のタイプは原因が明らかで、洗浄やすすぐときに使うIPAが原因と考えられています。また、3Dプリンターでの造形物を水道水で洗ったときも同様の収縮が見受けられましたが、損傷の程度には差がありました。全体として、IPA3Dプリンターの造形物を洗うために用いられるスタンダードな洗浄方法であるため、この記事ではIPAにのみ焦点を当てて論じてゆきます。

また、このIPAに起因する収縮は見た目にも特徴があります。造形物の表面は、たいていひび割れたり、しわになったりします。その亀裂は深く、内部の部品でさえも破損してしまいます。時にはそれが“砂漠のような表面(desert-like surface)”と呼ばれることもあります。また最悪の場合には、3Dプリンターでの造形物は過度の圧力をかけなくとも、非常に容易に手の中で壊れてしまう可能性もあります。

表面損傷の理論的理由とは

【吸収】

化学的観点では、固い(硬い)ものを何かの液体に浸せば、固形物の方が液体を吸収することはよく知られているところです。その際、どれほどが吸収されるかは多様な要因によりますが、最も重要なのは”いかなる場合も吸収が起こる”ということです。あなたがそれを液体に漬ける時間が長ければ長いほど、固形物の方は液体をより一層吸収することになるでしょう。

このような吸収現象は、光造形式3Dプリンターの洗浄手順においても避けられない出来事です。プリンターでの造形を完成させてIPAに漬ける、IPAに長く浸せば浸すほど、その部分はIPAを吸収します。柔らかい材料は周囲の液体を吸収しやすい傾向にあるので、出力したばかりの作品の表面はやわらかいため、より吸収をしやすい状態になっているからです。

この吸収により、3Dプリンターでの造形部分はやや膨張します。膨張して膨れた部分はポリマーの架橋網目構造が膨張しているのです。しかし、IPAから造形物を除くと、吸収された液体は蒸発し、ポリマーネットワーク自体は収縮して原型に戻ろうとする性質があります。しかしながら、ポリマーネットワークは全く同じ元通りの構造に修復することができないため、この収縮により、激しい亀裂および表面の損傷が起きるのです。

この問題について、我々がFTIR分析で検証したことについても述べておく必要があります。その実験により、多様な検体がIPAの影響を受けていることが証明されました。全体として、その研究はこの実験の検体に化学的に明確な変化はないことを示していました。そこで我々は、そのIPAの影響は物理的な理由であり、化学的な変化ではないと結論づけました。

【物質の構成】

それにもかかわらず、この現象が起こる理由を正確に述べることは難しくあります。我々はそれが通常使われる原材料により引き起こされる可能性があるかもしれないことにたどり着きました。というのも、特定の原材料とやり方次第では、IPAに対してより過敏に反応する傾向があるものもあれば、影響をほとんど受けない造形物を出力するプリンターもあります。

我々は上記の事実を議論した後、3Dプリンターの造形物によるIPAの影響について、洗浄、および後硬化の設定で印刷樹脂に与える影響を調査することにしました。

 

実験の目的

この実験の主な目的は、現在市販されているさまざまな3Dプリンター造形用樹脂に対するIPAの影響を調べることです。実験を通して、我々は(IPAを用いた)洗浄、ポストキュアリング(2次硬化)、プリンターでの様々な設定を実施します。この実験の後、光造形式 3Dプリンターに対するIPAによる悪影響の可能性を減らす方法についての結論と調査結果を出すことを目的としています。

 

 

実験の進捗と実験条件のまとめ

【モデル】

この実験では、非常に人気の高いモデルである、  awesome3dgeekによるT800ターミネーターEndoSkullを造形することに決めました。アタッチメント層を追加したままモデルを造形しました。約25mm×22mm×17mmの寸法に縮尺されたものです。

 

【IPA】

標準のIPA溶液を濃度99%で使用しました。一般的に電気店にて通常購入できるものです。蒸留水や他の液体では希釈しませんでした。IPAは室温で保管されていました。

 

【レジン】

現在市場で販売されている8種類のレジンをセレクトしました。どのブランドかという予測を避けるために、敢えてブラックかダーク系統の色を選んでいます。全ての材料をそのまま使用し、追加で顔料や他の成分を添加はしておりません。実験用の3Dプリンター用レジンは全て2〜3ヶ月以内に購入したものを使用しています。

 

【DLP 3Dプリンター】

この実験では、Acer H6518BDプロジェクターを使用するDLP式 3Dプリンターを使用することにしました。全モデル、50umの層の高さと50umのXY解像度で造形しました。露光時間は約2〜3秒で、50um層を硬化させるのに必要な最小時間を測定しました。この時間は、各作品ごとに同じ方法で、別々に計算されました。

 

【実験の手順】

各レジンは以下の方法でテストを行いました:

 

・できる限り精度の高い同一サンプルを作るため、1回につき2つのT-800モデルを造形しました。全部で3回の造形が行われ、計6台のT-800モデルが製造されました。

・最初の実験では、T-800のモデルを2個とも洗浄し、IPAに20分間浸しました。1個目のモデルは乾燥したあと、2次硬化は行いませんでした。2個目のモデルは乾燥させ、直ちに90分間2次硬化さました。

・2回目の実験ではT-800モデルを清掃し、IPAに45分間浸しました。最初のモデルは乾燥させ、後硬化は行いませんでした。2個目のモデルは乾燥させ、直ちに90分間2次硬化させました。

・3回目の実験では、洗浄して、90分間IPAに浸しました。1個目のモデルは乾燥させ、2次硬化は行いませんでした。2個目のモデルは乾燥させ、直ちに90分間2次硬化させました。

 

全体として、試験ごとの主な違いは、モデルの一部IPAにどれくらいの時間浸漬したか、および2次硬化を行ったかどうかという点です。下記の表はテスト結果のまとめです。

 

(実験)(IPA浸透時間)(2次硬化時間)

全ての実験の終了後、実験での使用モデルは室温で48時間放置しました。2日後、各モデルを1つ1つ調べたものを以下の結果に記しました。

結果

実験より48時間後に、各モデルの品質とその表面を徹底的に調べました。かなりの数のモデルがありますが、容易にグループ化して結論づけられました。

まず最初に述べたいことは、2次硬化の影響は明確な結論に至らなかったという点です。2次硬化モデルの中には、2次硬化していないものよりも少しだけ良い結果を示したものがあります。しかしIPAで洗浄した直後に90分間後硬化されたという事実にもかかわらず、他のものは同様の表面亀裂を生じた。下に並んでいるいくつかの比較を見ることができます。画像をクリックすると拡大できます。

 

(左:2次硬化なし)(右:2次硬化あり)

次の比較は、モデルがIPAに浸っている時間に基づいて行われました。洗浄し、20分間浸漬したままにしたそれぞれのレジンのT - 800モデルは、全体的に少なくとも何らかの構造的損傷および表面損傷が見受けられました。同じく45分浸透したモデルはある程度の構造的損傷及び表面損傷がありますが、時折、2次硬化したものの中にはきれいな表面を保っていたものもありました。同様に、洗浄し、90分間浸した最後のグループかなりの構造的損傷と表面損傷が確認できました。

ここでも時折実験モデルのいくつかは、90分後IPAに漬けたあとでも2次硬化したものではなにも影響のない綺麗な表面保っていたものがあったことも言及せねばなりません。

比較には以下の画像を参照してください。

 

二次硬化 90分のグループ

IPA浸透時間

            20分   45分    90

結論と提言

実験での全モデルの調査により、いくつか合理的な結論を出すことができました。これらの結論は大変有益であり、皆様が3Dプリンターにて造形をする際の、出力物への潜在的なダメージを抑えることができると思われます。

主な発見は、IPAがあなたの作品の最終的な品質に影響を与える可能性があり、影響を与える事実があるということでした。3Dプリンターでの出力した造形物は、内側にも外側にもパーツが大きな影響を受ける可能性があります。印刷物を長期間IPAに浸したままにしておくと、通常、それへの損傷は避けられないといえるでしょう。(長時間IPAに浸すのはやめましょう!)

我々の結果によると、90分間IPAに浸され、2次硬化されなかった作品はすべて、ある程度の損傷が見受けられました。損傷のばらつきは、主にレジンの構成によって異なりました。IPA中に浸漬された時間が20分または45分のモデルについては、目視できる損傷はより低いレベルに留まりました。

また、これらの結果がハードウェア設定に大きく依存していることも述べておきましょう。この実験には、原材料を効果的に硬化するために多くの光を発するプリンターを使用しました。印刷プロセスの直後に、出力物はきれいな形で、かなり硬い表面を保った状態で造形されます。この、通常より硬い表面を持つものはIPAを吸収率が低く、潜在的なダメージも減らすことができるといえます。逆に多くの光を発さない低出力機だと、柔らかくて曲がりやすい状態で出力されます。これは、洗浄手順の間に物体へのIPA吸収率が増し、深刻な亀裂などの被害をもたらし得ることとなります。

この実験はIPAを用いた場合のみに適応されるのであって、エタノールのような他の洗浄液によってどのように影響されるかについては実験しておりません。したがって、異なる液体を使用すると結果が異なる可能性があります。